住民から集めた税金などを原資に、県内市町村が各種団体に支給する「補助金」のうち、公益性や効果の測定が一切なされないまま、たれ流し状態になっている公金は、年間10億円を超えると見られる。
■■■算定基準なし■■■
県内のある業界団体関係者は「自治体からもらった補助金の大半は、飲み食いで使ってしまった」と話す。
名目は「文化振興」や「地域経済振興」などを掲げても、受け取る団体の多くが、飲食や親ぼく旅行など、公益性から著しくかけ離れた使い方をしている。
こうした不当なものを含め、公益性やその効果が審査されていない県内市町村の補助金総額は年間、10億円を超えると見られる。
補助金支給の算定基準など、ガイドラインを定めている自治体は県内になく、外部の抜き打ち検査にも委ねていない。
いったん民間の団体に支出された補助金は、住民が是正・返還させようとしても、困難が多い。監査請求をした場合でも、自治体が支給先の団体から詳しい収支報告を求めようとしないからだ。
補助金はさながら、相乗り地方政治の「ばらまき」現象である。
■■■県HPで公開■■■
財政危機を理由に、補助金の見直し作業に着手した自治体もあるが、減額だけを目的とした改善は、議員の反感を買わない「切りやすい団体」が集中して狙われる恐れが出ている。
補助金を支給する事業に対し、行政の直営で実施するよりも「市民生活にプラスになるか」などの論議は、あまりなされていない。
県は前年度、ソフト事業を中心に901事業の事務事業評価を実施し、うち補助金については、439事業の個別の支給額、支給先がホームページで公開されている。
今年度は1200事業の評価のうち、補助事業のほぼすべての600事業も対象となり、透明性は前進する。
ただし、一度も県民アンケートや市場調査が実施されていないのに、担当課の職員の主観的な判断だけで「県民のニーズが高い」と自己評価をし、補助金を継続している項目がかなり多く、課題を残している。
■■■懇願されて…■■■
郡部では、「顔の見える関係」が行政評価と公開を遅らせている側面がある。
ある町村では、地元の有力者から「私が会長のうちは廃止するのをやめてほしい」と懇願され、無駄な補助金を継続した役場があるという。
元銀行員が払戻請求書を偽造などの疑いで逮捕された
高田署は十五日、奈良市今市、元銀行員でパート事務員、神田真美容疑者(四三)を私電磁的記録不正作出、供用、有印私文書偽造、同行使、詐欺などの疑いで逮捕した。
神田容疑者は大和高田市内の幸福銀行高田支店で預金総務係員として勤務していた平成十一年八月下旬ごろ、同店の顧客である橿原市内居住、Aさん(四三)の定期預金口座を、オンラインシステムの端末機を不正に操作して架空名義に変更して、総合口座を開設。同年下旬ごろから平成十二年五月下旬ごろまでの間に、三回にわたり定期預金払戻請求書を偽造、合計約六百五十万円を架空名義の普通預金口座に振替入金させ、だまし取っていた。
奈良新聞 2002年9月24日 |